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2021/03/01
【法人向け】PPAモデル(第三者所有型)とは?
導入のメリット・デメリット、徹底解説!

PPAモデルとは、需要家の屋根や敷地に太陽光発電システムなどを無償で設置・運用して、発電した電気を需要家自身が購入、PPA事業者にその使用料を支払うビジネスモデルを指します。PPAモデルには、初期費用、保守メンテナンスなどの維持費を基本的には発生させずに電力コストの低減が期待できるというメリットがあります。

ただし、PPA事業者によって契約条件が大きく異なるため、導入の際には契約条件のチェックが必須です。

以上を踏まえて、本記事では、PPAモデルのメリット・デメリット、自社所有型との違いなどを解説します。

PPAモデル(第三者所有型)とは?

PPAモデルとは、「Power Purchase Agreement(電力販売契約)モデル」の略称で、電力事業者(PPA事業者)と需要家(電力の使用者)との間で結ぶ契約モデルのことです。

例えば太陽光発電のPPAモデルでは、PPA事業者と需要家の役割は以下のようになります。

太陽光発電のPPAモデルでのPPA事業者と需要家の役割

● PPA事業者:太陽光発電システムの無償設置、保守管理、発電電力における自家消費量を検針し需要家への電気料金請求などを行なう。

● 需要家:太陽光発電システムの設置スペースの提供、使用量に応じた電気料金の支払いを行なう。

PPAモデルは、世界各国の企業で採用されており、特にアメリカでは盛んに導入されています。BloombergNEFのレポートによると、PPAの契約量は、年々飛躍的に伸びています(2016年の新規契約量は430万kW、2017年は620万kW、2018年は1,360万kW、2019年は1,950万kW)。

2021年現在、日本ではPPAモデルの導入はまだ本格化していないものの、PPAモデル自体のニーズは高まっています。

PPAモデル(第三者所有型)のメリット

PPAモデルを利用するメリットを5点紹介します。

初期費用不要で太陽光発電システムの導入が可能

PPAモデルでは、基本的に初期費用不要で太陽光発電システムを導入し、電力会社よりも安い単価でPPA事業者から電力を購入することができます。太陽光発電システムの設置費用は、PPA事業者が負担するケースが一般的です。

自家消費した電力量について再エネ賦課金を削減することが可能

太陽光発電システムで発電した電気を自家消費する場合は、再エネ賦課金(再生可能エネルギー賦課金)がかかりません。

再エネ賦課金とは、太陽光や風力などにより発電された電力会社が買い取っている電力について、契約者が分担して支払う仕組みとなっている費用のことです。2020年度の再エネ賦課金は、2.98円/kWhに設定されています。再エネ賦課金は年々上昇しており、電気料金を押し上げる要因の一つとなっています。
(オンサイト・オフサイトにより再エネ賦課金の発生有無は異なります。)

PPA事業者がメンテナンスするため管理がいらない

PPAモデルでは、導入後のメンテナンスをPPA事業者側が担います。したがって、需要家は契約期間中、太陽光発電システムのメンテナンスや修理をする必要はなく、維持管理に関する費用負担やリスクを検討する必要がありません。

オフバランス化が可能

オフバランス化とは、資産や取引などを事業の財務諸表から切り離すことを意味します。 PPAモデルでは、このオフバランス化、つまり資産計上等が不要となる場合があることもメリットの一つです。
ただし、オフバランス化の可否は監査法人などの判断によるため、十分な調査や協議が必要です。オフバランス化が可能なシステムであれば、資産規模を圧縮するとともに、経理上・税務の手続きにかかる手間を軽減できます。

BCP対策ができる

PPAモデルで発電した電力を自社で利用できる状況になっている場合、BCP対策に太陽光発電システムを活用することもできます。BCP対策とは自然災害などにより事業継続が困難になるほどの被害が生じたときに、速やかに再開できるようにする計画のことです。太陽光発電システムの自立運転機能に加えて、蓄電池システムを導入することで非常用電源として備えることができます。

ただし、BCP対策として電力を使用できるか否かは、PPA事業者との契約内容によります。

PPAモデル(第三者所有型)のデメリット

工場の太陽光パネル

上記のようにメリットの多いPPAモデルですが、デメリットとなりうる点も押さえておく必要があります。この章では4つのデメリットを解説します。

長期的な契約になる(15~20年ほど)

契約内容により異なりますが、多くのPPAモデルは、15~20年程度の長期契約が必要です。契約期間中、太陽光発電システムはPPA事業者の所有物であり、太陽光発電システムを設置する需要家による処分や解約は基本的に認められません。

契約期間満了後のメンテナンスは自社で実施

PPAモデルの契約期間満了後は、太陽光発電システムの設備がPPA事業者から需要家に譲渡されるケースが多く見られます。契約期間中のメンテナンスはPPA事業者が実施しますが、契約期間満了後のメンテナンスは需要家側が行わなければなりません。

自社所有に比べ経済効果が少ない

PPAモデルでは、需要家は太陽光発電システムによる電力をPPA事業者から購入するため、自社所有での太陽光発電システムほどの経済効果は見込みにくいでしょう。初期費用が掛からない、あるいは抑えられるというメリットがあるものの総合的な判断が必要です。

導入条件が厳しい

PPAモデルには、導入条件がいくつか設定されています。具体的な条件はPPA事業者により異なりますが、設置場所(日射量が十分であるか、積雪・塩害・強風地域に該当しないか)・容量に関する条件(設置容量が下限値を下回らないか)などが挙げられます。また、長期契約となることから、与信面での条件が厳しいこともあり、必ずPPAモデルで締結できるというわけではありません。

PPAモデル(第三者所有型)と自社所有型の比較

PPAモデルと自社所有型モデルの比較

ここまでのメリット・デメリットを踏まえて、PPAモデルと自社所有型モデルを比較すると以下の違いがあります。

● 所有形態
PPAモデルでは、太陽光発電システムは第三者であるPPA事業者の所有物になりますが、自社所有型の場合、自社設備として所有します。

● 初期投資
PPAモデルでは、基本的に初期費用が発生しません。一方、自社所有型では、基本的に初期投資費用が発生します。(契約形態によっては、初期費用のかからないリース契約もあります。)

● 資産管理・保守メンテナンス
PPAモデルでは、メンテナンスの実施、それに伴う費用をPPA事業者が負担します。自社所有型では、メンテナンスの計画・実施・費用だけでなく、固定資産税や保険料についても自社で負担することになります。

● 電気料金
PPAモデルでは、有償でPPA事業者から電力を買い取るという契約形態になります。 自社所有型では、太陽発電システムで発電した電気を無償で利用でき、余剰電力を電力会社に売却することも可能です。

● 資産計上
会計上の処理としては、PPAモデルでは、契約期間中の太陽光発電システムはPPA事業者の資産です。監査法人などの判断によりますが、資産計上の必要がないと判断されるケースが多く見られます。
一方、自社所有型の場合は、太陽光発電システムを資産の一つとして扱います。資産価値を会計に正しく反映させるために、決算時に減価償却をする必要があります。

● 事業期間
PPAモデルでは、契約期間が長期間(15~20年程度)に設定されているケースが一般的です。自社所有型では、一般的に10年程度で投資分を回収することができると言われています。

PPAモデル(第三者所有型)導入の際のポイント

PPAモデル導入の際には、以下の点を押さえておくことが大切です。

● 契約条件の確認
PPAモデルはPPA事業者によって条件が異なります。太陽光発電システムでつくった電気の買取価格、契約期間満了後のシステム譲渡の条件、BCP利用の可否など諸々の条件をよく確認しておくことが重要です。

● 設備譲渡後のメンテナンスの負担
設備譲渡後には、設備のメンテナンスの負担を需要家側で負担することになります。したがって、管理に必要な費用や人材、メンテナンス会社などをあらかじめ想定しておかなくてはなりません。

● 設置場所、容量の確認
機器故障や期待発電量を下回った場合のリスクはPPA事業者が負うことになるため、積雪・塩害・強風地域などでは、導入できるか確認が必要です。また、十分な日射量があるかというのもポイントです。さらに、設置/運用コストの観点から、設置容量に下限値を設けている場合もあります。

まとめ

PPAモデルは、基本的に初期費用をかけずに太陽光発電システムを導入できる契約形態として、日本でも関心が高まっています。 電力コストを削減できるというメリットに加えて、保守メンテナンスをPPA事業者に任せられることも大きな利点と言えます。
ただし、PPAモデルは長期的な契約が前提となっており、多くの場合、厳しい条件が設定されています。
PPAモデルの詳しい契約条件は事業者によって異なるため、導入を検討する際には入念な確認が必要です。

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