「実発電量※1」とは、屋根の上で実際に発電する量のこと。
屋根に設置された太陽光発電システムが実際に発電する量が「実発電量※1」。よく耳にする「変換効率」は、一定の条件下※2での太陽電池モジュールの性能のこと。日本でこの条件と同じ状態になるのは、1年間にわずか2~3時間程度。通常の晴天時でも、太陽から届くエネルギー量は、この条件の6~8割程度です。また、直射日光を浴びた太陽電池モジュールは温度が上昇し、条件で設定されている25℃を上回ることが大半。だからソーラーフロンティアは、理論上の数値よりも、「実発電量」の多さを追求しています。
※1 実発電量は、お客様の設置環境によって異なります。
※2 太陽電池モジュール温度25℃、放射照度1000W/㎡等
CIS太陽電池の「実発電量」が多い、3つの理由

CIS太陽電池の温度特性※3、4

真夏の晴天時、屋根の上の太陽電池モジュール温度は約60~80℃に達し、出力ロスが発生。CIS太陽電池は、結晶シリコン系に比べて温度係数が小さいため、高温時の出力ロスを小さく抑えられます。
※3 1000W/m2照射時、最大出力温度係数CIS(SF170-S):-0.31%/℃結晶系:-0.41%/℃を元としたイメージ図です。
※4 モジュール温度が75℃の場合、一般的な結晶系モジュールと比べて。

結晶シリコン系太陽電池モジュール
CIS太陽電池モジュール
太陽電池モジュールの一部に影ができると、モジュールの中に発電しないセルが発生します。結晶シリコン系の場合、モジュール全体の出力が大きく低下します。しかし、CIS太陽電池は、影による出力低下は一部に留められ、全体への影響は少ないです。

CIS太陽電池特有の光照射効果※5

CIS太陽電池は、太陽光に当たると初期値に対して出力が上がるという性質が曝露試験の結果で得られています。
※5 2014年 当社調べ。当社国富工場における実験結果に基づくイメージ図です。
環境にも優しいCIS太陽電池
CIS太陽電池と結晶シリコン系太陽電池
結晶シリコン系太陽電池の厚さが約200~300μmであるのに対し、CIS太陽電池はその約100分の1に当たる約2~3μm。原材料の使用量が少ないため省資源です。また、環境負荷が大きいカドミウムを排除し、鉛レスはんだを使用しています。
EPT(エネルギー・ペイバック・タイム)の比較
CIS太陽電池は、結晶シリコン系太陽電池とは異なる技術で作られており、製造工程がシンプル。製造時に使うエネルギーが少ない点も特長です。製造時に投入されるエネルギー量を太陽電池自身の発電量で回収する期間を表すEPT(エネルギー・ペイバック・タイム)においても、他の太陽電池と比べ短くなっています。
出典:平成18年度 新エネルギー・産業技術総合開発機構委託業務成果報告書「太陽光発電 システム共通基盤技術研究開発太陽光発電システムのライフサイクル評価に関する調査研究」